自作Palmwareお披露目と、Palmの今後

今日はお客と協力会社を交えて、自社で打ち合わせ。大分仕様はまとまってきたかな。早く製造に入らないと死ねる。でも、適当な仕様で製造に入るともっと死ねる。


昨日より手をつけていたPalmware、実はかの有名な「15パズル」。Visorにはオリジナルアプリとして標準添付されていたようだが、フリーのものが見つからなかったので作ってみた。初期処理の見た目がかっこ悪いとか、アプリを終了しても状態が保存されないとか、改良の余地はいっぱいあるけど、一応動くようになったのでお披露目。こちらからどうぞ。UX50だとサクサクだけど、m105だともっさり。この辺はCPUパワーの差なのか。適当ロジックなので、コードチューニングの余地は山ほどあるだろう。あ、CreatorIDは「Test」なんで、意味が理解できる方だけどうぞ。超β版。


数日遅れではあるが、これは書かねばなるまい。今日はちょっとアツく語るよー。先日、ACCESS社によるPalmSource社の買収がニュースで報道された。ACCESSってのは携帯のブラウザを作っていることで有名だが、同社のNetFrontは携帯のみでなく、PDA向け製品も作られており、もともとPalmとのビジネス上での付き合いはあった。対するPalmSource社とは、2年ほど前にPalm社のソフト開発部門がスピンアウトしてできた会社。PalmOSの製造元のソフトメーカであり、親会社でハードメーカであるPalm社は、第一のライセンシー先となる。今回の買収がPalm界にもたらす影響はいったいどういったものになるのだろうか?


実は数ヶ月前、PalmSourceは中国のLinuxソフトハウスを買収しており、PalmLinuxに移植することを発表した。周辺機器のドライバ開発期間などの短縮を目標としたものだが、ACCESSの目はおそらくここ、Linuxに向いている。僕の記憶が確かであれば「Palm on Linux」はPalmの派生の一つという位置づけだったはず。しかし、今回の買収でその路線が力強く進められる可能性は高い。いや、100%すべてがそういう形に取って代わられるかもしれない。それはそれで構わないと思うのだが、やはりPalm本来の持つ利便性とか、使いやすさみたいなのは損なわれてはならない。


また、実はPalm社の次の(アメリカ国内向け)スマートフォンは、PalmOSではなくWindows Mobile5.0が搭載されるという噂がある。これが本当であれば、Palm社はPalmSourceを見放したと見られても仕方がない。


Palmを取り巻く環境は、今ダイナミックに変化を遂げている。ACCESSの手が入ることによって、(悪い意味で)家電チックなインタフェースとか採用されたら?そもそもLinux上で動かすことによって、今までどおりの操作感を維持できるのか?


僕が愛するPalmは、今のユーザインタフェース、操作感のあるPalmであって、Palmという名前のついているOSではない。例えば、可能性の話だが、ACCESSの変な意図(主にビジネス上の駆け引きとか)によってPalmOSが捻じ曲げられたとしたら、そんなPalmは使いたくないし、見たくもない。他の愛好者や開発者も、想いはきっと同じはず。


ただ、携帯キャリアと良好な関係を気付いているACCESSのこと、これでPalmOSを搭載したスマートフォンの国内発売の可能性も見えてきた。多分確率としては0.1%から1%に上がった程度だとは思うが、これは大きな前進であると思う。長い上にとりとめのない文章になってしまったが、今回の発表がPalmOS及びPalm愛好者にとって、ハッピーなものとなることを祈る。