2007年7月期アニメ感想

なんとか全部書き上げた。しかし、こうして見ると、いくらなんでも数が多すぎる。今期はちょっと数減らして、10本ぐらいにしようかな。テレビ買った直後なんだけどさ。

速やかにぶった切る予定だったのだが、思いの外おもしろかったので、結局最後まで見てしまった。よくある不条理ギャグもので、使い古されたベタネタが多いんだけど、作品をとりまく空気とか、間の取り方とかが絶妙で、毎回ニヤニヤしてた気がする。いい意味で期待を裏切ったで賞。

これは文句なしにおもしろかった。野球を通じて芽生える友情(非アッー)とか、勝利に向かってチーム一丸となってボールにむかう様子とか、野球漫画のおもしろさが最高に引き出されていた。あまりにアツい展開で勝利し、甲子園に優勝したかのような燃え尽きた感があるが、実は半年かけて2試合(3だっけ?)しかこなしてない罠。最終回もよかったけど、その前の回のラストのバックホーム、あれは痺れた。ボールをカメラが追うあのアングルは、アニメじゃなきゃ見られない。期待に応えてくれたで賞。

キャストは類を見ないほど豪華だった。キャラは魅力的だった。シナリオも良かった。作画は超ハイレベルを最後までキープし続けた。それなのに、どこか煮え切らない感覚が残ったのは、多分、やることなすこと、すべてに説得力がなかったからだと思う。仲間の裏切り→復帰とか、主人公が絶望して逃避→仲間に説得されて立ち直るとか、押さえるべきイベントはきっちり押さえてあった。ただ、それぞれ展開が急すぎて、過程の描き方が足りなかったため、燃えない、煮え切らない感が残ってしまったんだと思う。この作品は後々まで語り継がれる、名作になる可能性を秘めていた。それを潰してしまったのは、おそらくごく一部のスタッフ。おっと、桃子は出番少ないながらも、最後はわりとおいしいポジションだったので、そこはまあ満足。次は桃子を主人公にするといいで賞。

ラスト間際はシリアスな展開が続いて、こんなん怪物王女じゃねー!とか思ったんだけど、最終回はきっちりコメディ路線で攻めてくれたので、大満足。フランドルが包丁振り回さなくて良かった、良かった。序盤はずいぶんひどい作画だったけど、主要人物の顔だけは死守していたのは、作画監督の黒田和也が死ぬ気で直していたという噂を聞いた。リアリティありすぎて笑えない。終盤は背景もちゃんと持ち直していたのは、マッドハウスの意地?跪いて足をお嘗めといわれれば、喜んで嘗めるで賞。

王道ラブコメ。少女マンガかくありき。大きなお兄さん向け深夜アニメばっかり見てると、たまにはこういうのも見たくなるもんです。ベタすぎるという人もいるかもしれないけど、これぐらいがちょうどいい。リアクション激しすぎるで賞。

個性的なキャラ、愛憎入り混じる人間ドラマ、脇役のエピソードもきっちり拾って、最後の最後は「らしい」オチできっちり楽しく締める。やらなきゃいけないことを、きちんと全部、ハイクオリティでやり遂げた。個人的には2007年上期ベスト。だが、だが、だが。あまりに注目度が低すぎる。時事ネタとか、グレンパロ(中島、小西つながり!)とかも仕込まれてたけど、誰も見ちゃいねえ!!!こういうのを空気アニメって言うんだろうなぁ。るろ剣の後は、柳の下のどじょう狙いがいくつかあったけど、やっぱり時代劇ものって基本的にはウケないんだろうか。こんなにいい作品なのに、普通に埋もれてしまうんだとしたら、あまりに悲しい。やることやって報われないなんて、悲しすぎるで賞。

話題性という意味では、らき☆すたに勝るとも劣らないこの作品、ガイナックス渾身の一作。自分の感じたところを正直に言えば、あまりこの作品を楽しむことはできなかった。カミナのあまりに死に急いでいる感、ヨーコの煮え切らない身の振り方、ラスト間際の(敢えてこう表現する)安易な脇役のリタイヤ、自分の感性には響かなかった。何より納得いかなかったのがED後のエピローグ。あれは難しすぎる。老いた主人公たちの後日談なんて、普通は見たくないと思う。敢えてそれを見せ付けたというのは、きっと演出として狙ったものなんだと思うけど、自分には解釈できなかった。カミナが死んだ後ぐらいからの展開は、燃えたんだけどねー。再来年ぐらいにきっとスパロボ出るで賞。